| 2010 |
| 03,17 |
『Please, love me.』の静ちゃん視点ですwww
あの、「上げない」と言ってたんですが・・・・・・
ちょ、まさかの、拍手を頂きましたので感謝の意も込めて出すことにしました。←
拍手本当ありがとうございます^^
いつも源となってます!!
Attention!!
いつも以上に静ちゃんが優しい。←
「臨也に優しい静ちゃんなんか見たくない!!」
というかたはご遠慮ください・・・!
最近。
たまにはシズイザが甘い関係でもいいじゃない、と思う私です・ω・)
「おい、てめえ・・・・・こんなとこで何してんだよ。」
「・・・・・・・あぁ、シズちゃんおかえり。」
「おかえり、じゃねえ。」
自宅玄関前でうずくまる黒い物体。つま先で軽く側面をつつけば・・・・・・それは黒のロングコートを着て寒そうに身を縮めている臨也だった。鼻の先を赤くして笑いかけてくる臨也を見ればどれくらいこの場所で待ち続けていたのか推測するのは容易なこと。普段ならピッキングしてまで部屋に侵入して勝手にくつろいでいるのに、変だな。
「ピッキング用の道具・・・忘れちゃった。」
「近くのコンビニにでも待ってればいいだろ。」
「・・・・・・・・・・・あ・・・・そっかー。」
臨也は一瞬呆気に取られた表情を浮かべて、困ったように笑った。本当は面白くもなんともないのに笑う、こいつの嫌な癖。
鍵を開けて自宅に入っても妙な違和感。寒さで震えているはずの臨也が入ってくる音が聞こえない。というか、何でこんなに今日はうざくないんだ。振り返っても、もう既に立ち上がってはいるが玄関の前で呆然と立ち尽くしている。まるで足を踏み出すのを躊躇っているような。そして、頭に被ったフードの陰から覗く紫色の唇は、小刻みに震えていた。
「・・・・・・・・・おい、入んねえのか?」
「・・・・・・・・。」
「それとも、帰るのか?」
「・・・・・・・・。」
「臨也!!」
「っえ?!・・・あー・・・・・どうしよう。」
「あ?」
どうしよう?
家まで尋ねてくるのだから、何か用事があるのは決まってる。なのに臨也の口から出たのは困惑した言葉。あの臨也が珍しく目を泳がせて本気で悩んでいる。勿論ふざけてたり演技をしている様子には見えない。もしかして、こいつ本気で目的も無く衝動的に来たとか?
「とりあえず、上がれば?」
(このまま帰したら事故でも起きそうだし。)
「あっ、うん。」
臨也の二の腕を掴んで玄関の中に引きこむ。コートを着ているのにやけに細い腕に少し驚いて顔に視線を走らせる。ご飯を食べているのか、と聞けるわけもなく臨也は相変わらず唇を硬く結んで何かをこらえていた。目の下が赤くなっているのが、気のせいなのか俺には分からない。
「ねえ、シズちゃん。」
奥に、と言いかけたとき臨也が俯いたまま唇を開いた。同時にロングコートの袖口から1本ずつバタフライナイフが床に落ちる。音を立てて転がるそれは、どう見ても臨也が愛用してるナイフ。つまり自分の武器を捨てた、ということ。ナイフを拾うこともなくロングコートを静かに脱いで、それすら床に落とした。
「シズちゃん。」
「あ?」
「抱きしめて、お願い。」
ほっそい腕を鳥のように大きく広げて、今にも泣いてしまいそうに臨也が笑った。いつもなら鼻で笑って殴り飛ばすのだろうが、不思議にもできない。それどころか臨也に手を出すことを拒む自分がいる。なんだこれ、少しでも触れれば壊れそうな気がして怖い。
今まで自分が壊してきた人達のように。
「抱きしめて。」
「・・・・・・・・・・。」
「うん。嫌だよね。ごめんね。」
俺が反応しないのを否定の意だと捉えたのか、臨也はうなだれつつ両腕をゆっくりと下ろした。叱られた幼い子のように肩を落とす臨也になんて声をかければいいのか分からない。こんな状況、慣れてないし経験したこともない。それから、ここまでテンションの低い臨也を見たこともない。
「どうした?今日のお前おかしい・・・・・・・。」
(子供のように頭を撫でれば元気になるのか?)
顔を上げ続けない臨也に近づいてそっと頭に手を置く。壊れないように壊さないように最小限の力で撫でてみるが、結構難しい。一見硬そうに見える黒髪は意外にも柔らかいと知ったのはつい半年前。自分の中に存在する感情に気がついたとき。
「ひ・・・・っぐ・・・・うぅ・・・・っ」
数回手をなでおろしたとき、臨也は泣きだした。
いよいよ俺の頭も混乱状態。臨也の頭上の掌も停止して撫で続けるべきかも分からない。そして臨也くんの眼の涙ダムも酷く決壊。大粒の涙が何度も頬を伝いフローリングの床に落ちていく。しっかし・・・・・顔は綺麗なのに泣き方は笑えるほど汚い。初めて見る、嗚咽を上げながら泣きじゃくり時には苦しそうに咳き込む様子に苦笑を零さざるをえない。
でも、泣き顔を可愛いと思う自分もなかなか乙だと思う。
「ああっ・・・・もうしゃーねえなあ!!」
「・・・・・・う、わっ!!」
どうしようもないので頭上の掌を背中に回して、強く抱きしめた。驚愕でか嗚咽を上げなくなった臨也の頭を肩に押しつけてぐしゃぐしゃに髪を掻き回す。よく分かんないけど、なんとなくこうしなければいけない気がした、から。
「お前、絶対、人前で泣くなよ・・・・・・頼むから。」
人前で泣くことはないと思うが念のため。
「それから、お前がくよくよ悩むのはらしくねえよ。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・気持ち、悪いし。」
『悩むぐらいなら言えよ』
本当は言いたい言葉を隠すための余計な一言が口から飛び出した。
即座に、後悔と共に自責の念に駆られそうになるものの数秒の間を開けて、
臨也は
「あはは・・・・・酷いなあ、シズちゃん。」
嬉しそうに俺を抱きしめる力を強くした。
I love you.
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