| 2010 |
| 03,14 |
«ほわいとでー»
静雄×臨也
最初は臨也のイジケターン!!
身勝手な臨也が
最終的には静雄の好きなようにされて焦るのが好きw
この続き書きt((ry←
「あーあ・・・・・・シズちゃん一体どこにいるんだよー。」
池袋のとあるファストフード店二階。混雑した街中に面したガラス張りのカウンターに腰掛けて机にうなだれる。既に飲み干していたシェイクのカップをつつきながらも目の前の道路に視線をやるのは怠らない。お目当ては朝からずっとずっと探しているシズちゃん。せっかく朝の9時から池袋にいるのになかなか見つかりやしない。机に胸から上を乗っけたまま片腕を伸ばす。腕時計は、いつのまにか16時を差していた。
「・・・・・・・・・ばっかみたい。」
ホワイトデー、だからってつい調子に乗ってしまった。一ヶ月前にも馬鹿みたいに浮かれて有名シェフの作ったチョコをシズちゃんに押しつけたとかいう黒歴史もあるっていうのに。あのとき、シズちゃんが受け取ってくれたのは定かじゃない。もしかしたら捨てたかもねー。まったく懲りないなあ・・・・俺も。
「・・・・・・・・・カップルばっかり・・・・・。」
こんな日だから、どこを見ても男女の姿が目立つ。
もしも・・・・・・もしも俺が女だったらシズちゃんは振り向いてくれただろうか。いや、それは無いかな。シズちゃんは俺の性格が嫌いだもんねえ。分かってるけど、ちょっとだけ寂しい。本当にちょっと。・・・・・・・・・・・今度女装でもしてみるかな。うん。
「・・・・・・・帰ろうかなあ・・・・・。」
もう疲れた。シズちゃんに連絡取っても出てくれやしない。本当に自分が馬鹿みたいで惨めになってきた。シェイクのカップを握りつぶして1度だけ顔を腕に押しつけた。1分間だけ。1分だけ世界を拒絶しよう。そして俺は感覚器を全て閉ざした―――
「・・・・・・さま・・・・・お客様・・・・!!」
「・・・・・あれ・・・・?」
「ご気分でも悪いのですか・・・・?」
どうやら、いつの間にか寝てしまっていたみたいだ。困惑した表情で覗きこんでくる美人な女性店員に苦笑しながらとりあえず手を降る。もう一方の手には握りつぶされたシェイクのカップ、腕時計はもう20時をさしている。1分どころか4時間もこんなところで寝ていたとは・・・・・阿呆?
「さあて・・・・帰るか。」
ググッと両手を天井に向けて突き上げて大きな欠伸。
目尻から零れた水滴は、きっと欠伸のせい。
ぐしゃぐしゃに潰れたカップをゴミ箱に投げ入れて店内から混雑した雑踏の中へ。重たい足取りは池袋駅へ向かう。今日俺がやることは、あと切符を買って自宅に帰るだけ。早く帰って今日キャンセルした仕事をやり直そう。明日からは、また仕事。嫌だなあ、親父の相手とかしたくないのに。
「おい。」
でも人間を知るためには様々な仕事をしないと。
「おい、臨也くんよお。」
「・・・・・・・・シズちゃん、シズちゃん!?」
「ああ?なんだよっ!!?」
さっきまでの暗い気持ちはどこへやら。ようやく見つけ出せたお目当ての人に所構わず正面から抱き付く。嫌がるシズちゃんなんて気にしない。強く強く抱きしめて煙草の匂いに涙腺が緩んだ。
「は な せ えっ!!」
「ふげっ!!痛いよシズちゃん!!」
「うるせえ!!街中で抱きつくな!!」
「街中じゃなければいいってこと?!」
「どこでも駄目だノミ蟲野郎!!」
「ええー理不尽―。」
拳の落とされた頭をさすりつつシズちゃんを睨みつける。まあ、これでこそシズちゃんなんだけど・・・・・・ムードもへったくれもないな、喧嘩馬鹿め。それはさておき!!
「ん!!」
「なんだあ、その手は・・・・・」
「ホワイトデー!!何か頂戴。」
「ああ?知るかよ。」
「酷い!!1ヵ月前にあげたじゃん!!」
俺の(悲痛な)叫びを最後に固まるシズちゃん。首を傾げると焦っているのかあからさまに視線が泳ぎ始めた。珍しい様子に驚きを隠せないまま、彼に静かに呼びかける。それと、ホワイトデーだからなんかくれ、とも。
「・・・・・・・・・・・わりい。」
数分後に聞こえたのは、初耳である謝罪の言葉。
「・・・・・・忘れてた。」
「・・・・・・・え、忘れてたって・・・・・?」
「だから・・・・忘れてた・・・・すっかり。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ?」
世間はこんなにもホワイトデーでキャイキャイ賑わっているのに忘れていただんて!!ふざけんな、こちとら(身勝手に)シズちゃんからお返し貰えると思ってwktkしながら朝から池袋を探し回っていたっていうのに!!俺の1日を返せ!!
一息にまくし立ててシズちゃんの胸板をドンと押す。よくよく考えれば自分1人で舞い上がっていただけなんだけど・・・・この際気にしないことにする。シズちゃんがキレるのならそれはそれで。いや、『お前身勝手すぎる』とか言って絶対に怒るだろうな。
「あー・・・・・・・・わりい、今持ち合わせないから、今度何か」
「こ ん ど?!」
「ああ。」
「今度なんて、とんでもない!!俺だって忙しいんだ今すぐ返してよ!!」
あーもう最低。シズちゃんが謝っているのにさらに煽り立てる状態になってる。でも、今日1日の寂しかった感情が爆発して自分の感情が止まらない。冷静になることもままならなくて、考えた事がすぐ口から飛び出て行く。シズちゃんに呆れられるのも時間の問題。
「・・・・・そうか。」
「・・・・え?」
「よし、分かった。今からだな。」
「え、え?」
顎に手を当てて数分の思考後、予想外にシズちゃんの表情は焦りから笑顔に転換した。気味が悪い、この笑み。そして、避ける間もなく呆気なくシズちゃんに捕らえられて担がれた。
「今夜返してやる。」
「・・・・?」
「明日、立てなくなるほどのモノをお前に返してやるからな。」
「・・・・・・・・まじ?」
今日返せとは言ったけど、まさかまさかの展開。
なんつー死亡フラグ。
そして数時間後に俺の腰終了のお知らせが聞こえそうな予感。
ほわいとでー
(嬉しいような悲しいような。)
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